環境への配慮

環境とオーガニック

綿栽培と環境破壊

綿(コットン)栽培と環境破壊

衣料品の半分以上が木綿(コットン)であり、綿100%であれば自然素材という印象を受けますが、通常の綿栽培は、有機栽培綿と比べると、土壌汚染と水不足を招き、農地の荒廃をもたらしています。
コットンの栽培は、全世界の農地面積でたったの2%しかないのに、農薬使用量の26%を占めています。例えばアメリカに限っていえば、全農薬の50%近くになっています。

農薬とその影響

最近では、自然環境中に分解されやすく、特定の生物のみに特化した農薬、天然成分を利用した農薬などがあり、以前より安全性は高いと言われます。
しかし、綿栽培の場合、主に除草剤・殺虫剤・枯葉剤には、塩素化合物・有機リン酸・ピレスロイトなどを使用しており、それらは、大地に残留し河川や海の水中の生き物や動植物・人間にも環境ホルモンとなり害を与えています。

オーガニックコットンの貢献

オーガニックコットンの定義は、「有機栽培認定基準に従って、化学物質を3年間使用していない畑で、一切化学物質を使わないで栽培され綿花のこと」であり、農薬、病虫害などに関しては決められた範囲で対応を取っていることです。
各国の認証機関によって、農場や工場で厳しく検査され、合格したものだけがオーガニックコットンと名乗ることができます。

オーガニックコットンでは大量生産に合わせるため使われる化学物質や機械を使用しない分、収穫など手間がかかっています。
また、通常の綿花の加工工程のうち省けるものを極力省いています。たとえば、油分を取り除いていないので最初のうちは吸水が悪く感じられるかもしれません。
また、枯れ葉剤や漂白剤を使いませんので、枯れた葉や茎のかけらが目立つように思われるかもしれません。でも、何よりも安心できることがひとつあります。

それは、「残留化学薬品の心配がない」ことです。

オーガニック

オーガニック

”オーガニック”という概念は、その成長過程、生産工程などからも、主に農業製品にあてはまります。
オーガニックコットンとは、環境に負荷を与えない物質や方法を用いて育てたという証明です。

オーガニック製品のシステムは、土壌が肥沃な状態を保ちつつ、有害な殺虫剤の使用を減少させ、生物学的には、環境に負荷を与えない農業を打ち立てることです。
独立した団体により証明書を受けた有機栽培農家は、オーガニック製品の製造で許可された材料や方法だけを使用します。

オーガニックコットンは、その純度が高ければ高いほど、従来のコットン製品に一般的に使用される強力で化学的な工程は見られません。
化学薬品、殺虫剤、染料などは、コットンの繊維自体を弱めてしまい、コットンは長持ちしません。
オーガニックコットンを買う消費者の利点とは、製品の形などの見た目のよさよりも、その製品が長持ちするということにあります。